MOM--Japanese Family Support Organization
v赤ちゃんの睡眠環境について(3)

 最後に赤ちゃんの眠る姿勢についてお話します。

 7ヶ月を過ぎた赤ちゃんはもう自分で寝返りもできますし、体位の変換も自分で行ないますから、自由な格好で寝かせてかまわないのですが、それより小さな赤ちゃんは、十分な注意をして寝かせなくてはなりません。

 赤ちゃんの寝方は、大きく分けて3つです。仰向けか、うつぶせか、横向きか。かって欧米ではうつぶせ寝が主流でした。柔らかい赤ちゃんの頭の変形も防ぐといわれ、偏平な後頭部を作らないようにと、日本でも数年前にうつ伏せ寝がブームになったこともあります。

 しかし、現在ではうつぶせ寝を世界的に禁止しようと医療側は働いています。その理由は うつぶせ寝が 恐ろしい乳児突然死症候群の1大原因として指摘されたからです。

 6ヶ月未満の赤ちゃんは 首の骨も未熟で自分で体を動かすことは容易ではない上、まだ呼吸器機能も未熟です。うつぶせ寝によって鼻や口を敷き布団で圧迫し、窒息状態になり心肺停止状態に陥るというのは決してめずらしいことではありません。

 日本においても95年から97年の2年間において心肺停止状態に陥った乳児の7割が寝具上であり、その半数がうつぶせ寝で寝かせていたことがわかっています。また、北米において、仰向け寝を指導普及させることにより、心肺停止状態に陥る乳児の数がうつぶせ寝が主流のころに比べ70%も減っている、というデータもでています。いかにうつぶせ寝が危険なものかが、この驚異的な数字からもわかっていただけると思います。

 赤ちゃんは、よくおっぱいなどを吐きやすいのですが、うつ伏せに寝は吐いたものを誤飲しにくく窒息防止になるといわれていました。ところが、吐いたものが布団や顔に付着し窒息につながることにも。

 6ヶ月未満の赤ちゃんは必ず仰向けに寝かせましょう。

 仰向けに寝たからといって赤ちゃんの頭の形が悪くなることはありません。形は遺伝で決まります。生後間もない赤ちゃんの頭の骨は柔らかいので、平らになったようにおもえるときもありますが、成長するにつれ、遺伝情報にある形に落ち着きます。

 髪の毛が薄くなってしまいますが、これも赤ちゃんの髪は細く軟らかで、すれて抜けやすいだけです。生後数ヶ月するうちに生えかわって、ふさふさになってゆきますからご心配なく。赤ちゃんの髪を一度そるとよい髪の毛が生えてくるという昔の話が年配の方から聞かれますが、これは迷信。とくに1歳未満の赤ちゃんの皮膚は薄くて傷つきやすいので、そると頭の表面に小さな傷を作りやすく、危険ですから止めるほうが賢明です。

 赤ちゃんがおっぱいを飲んだ後げっぷをさせて飲み込んだ空気を吐かせるのですが、でる場合とでない場合があります。2〜3分やってもでなかったら無理に出さなくてもかまいません。げっぷといっしょにミルクを吐き出したりすることや、飲んだ後で口からだらりとミルクを出したりすることもありますが、異常ではありません。

 吐くのが心配なときは飲んだ後に、赤ちゃんの背中にバスタオルのようなものを丸めて背中にあてて、少しだけ横向きに寝かせると、吐いても誤飲窒息する心配はありません。時々、左右に向けてあげると背中の風通しもできて快適です。ただし、ほんの少しの傾きにしてください。傾きが強いと、体が倒れてうつ伏せてしまいますから気をつけてください。

 2歳までの赤ちゃんに枕は不要です。タオルをたたんだもので十分です。赤ちゃんの頭を高くする必要はないのです。

 赤ちゃんの睡眠環境を整えることは、赤ちゃんの生活環境を整えることでもあり、とても大切なことです。家族みんなで考えてあげてくださいね。