MOM--Japanese Family Support Organization
vすくすく赤ちゃん(20)

 お誕生前になってくると、赤ちゃんの体はますます力強くなってゆきます。たとえハイハイであっても、腕の力も足の力も、そして背筋も強くなってきていますから、かなり高さがあってもよじ登ろうとします。記憶力も増えてきて、大人のやることを覚えてまねをしようとすることもあります。

 危険なものの認識はありませんから、何でもかんでも触れよう、なめよう、とします。もう一度赤ちゃんの目の高さに自分の目をやってみてください。そして赤ちゃんの行動範囲、手の届く高さをよく把握し、どのようなものが赤ちゃんに見え、何が危険につながるかを見つけなければなりません。

 赤ちゃんを隔離してしまうよりは、そうやって前もって危険を取り除くようにしておくと良いでしょう。大人にとっては困ること、やってほしくないことでも、赤ちゃんにとっては成長発達の証であり、更なる発達への過程ですから、受け入れなければならないのです。

 三つ子の魂百まで、との言葉どおり、1歳前後から3歳くらいまでの赤ちゃんの知能発達はものすごいものです。何でもかんでも吸収してゆく感じです。昨日より今日、そして明日、と驚くべき速度で変化してゆきます。大人の都合ばかりで赤ちゃんの発達の行動を押さえ込んでしまうのではなく、観察しながら、危険をできる限り取り除きながら、ある程度やらせてあげることは大切なことです。

 離乳食もおよそ完了に近づきました。(あわてる必要はありません)3回の食事が取れるころには、おっぱいは栄養の役割から、精神安定剤や睡眠導入剤、赤ちゃんの愛情安心剤のような役割になっています。

 ほぼ大人に準じた普通の硬さの食事が3回取れるようになってきたら、断乳をそろそろ考えても良い時期ですが、別に離乳食が3回になったから、といってすぐやめる必要はどこにもありません。むしろ親子のコミュニケーションとして、また、情緒の安定のために2〜3歳までおっぱい時間を取っている方もたくさんいますし、そのことに何の問題もありません。2〜3歳になると本人の自覚も出てきますから、自然に離れやすくもなります。あえてこのあたりから、という時期をあげるなら、お誕生すぎから1歳半ごろでしょうか。

 断乳の方法は簡単。まず、断乳する1週間前からたっぷりとおっぱい時間を作ってあげます。そして毎日、やさしく、「もう大きくなったから(お兄ちゃん、お姉ちゃんになったから)、おっぱいとはバイバイしようね。おっぱいにありがとうしようね。○日になったら(○曜日になったら)さよならだよ。」などと話して聞かせます。完全に理解はしませんが、気にせず、真剣に、毎日、やさしく話して聞かせます。当日になったら赤ちゃんが起きる前に、お母さんは乳首を両方、バンドエイドか何かでぴったりとつぶして覆ってしまいます。乳首が見えたり、高さが残っていないように。その後、両乳房にマーカーで大きな目と口を描きます。乳首のところは鼻にして塗りつぶしてかまいません。これでできあがり。

 赤ちゃんがおきておっぱいをほしがったら、このお絵かき乳首なしおっぱいを見せてください。赤ちゃんは乳首がないと吸い付けません。あきらめるので、すぐにおっぱいを隠して「えらいね」。とほめます。一日に何度でも、赤ちゃんが求めたらおっぱいを見せます。見せたときは必ずやさしく,「今日でもうさよならって約束したでしょう?」と話します。そうして抱っこしてあげるか、おもちゃや食事を与えてください。そのうち、おっぱいを求めなくなります。乳首かくしは2週間は続けてください。1ヶ月は決して乳首を見せたり、吸い付かせないように。

 1ヶ月で赤ちゃんは完全におっぱいを吸いだす、特別な吸い付き方ができなくなります。わすれてしまうのです。中には1ヶ月過ぎたころに、また遊びでくわえさせていると吸い付き方を思い出す赤ちゃんもいますから、求めなくなってもしばらくは遊びでもくわえさせないようにしてください。

 お母さんのおっぱいは飲まさなくなったら、張ってくることがありますが、その場合、1分くらい絞ってほんの少し圧を抜く程度でほおっておきます。ワイヤーの入ったブラやきついブラはこの期間はつけないように。熱くなったり、痛いところがあったらハンカチを水で絞って一日あてておいてください。徐々に引いてゆきます。あたためてはだめです。あまりひどい症状が出たら、DrかMOMの母乳相談に電話してください。

 おっぱいとさよならして赤ちゃんは、またひとつ大きく成長してゆきます。赤ちゃんの成長を見つめながら毎日を楽しく過ごしてください。