MOM--Japanese Family Support Organization
vすくすく赤ちゃん(10)

 生後6週〜12週くらいになると小さなものなども少しずつ注視できるようになります。お母さんが少し離れていても、目で一生懸命動きを追うこともできるようになってきます。手の力も徐々についてきて、軽いものを少し長く持っていることもできます。

 泣く、という発声しかできなかった赤ちゃんが、それ以外の発語をはじめます。ご機嫌の良いときに、あぅ〜、うっく〜など可愛い声を出し始めます。これが赤ちゃん言葉の始まりです。中には大きな声で叫んで家族をびっくりさせる赤ちゃんも。

 起きている時間も長くなってきて、その分甘えたにもなってきます。大人だって寝たきりはつまらないもの。赤ちゃんは何が心地よいかをよく知っています。だから退屈になったりさびしくなれば、一生懸命声を出したりぐずったりしてお母さんたちを呼びます。お母さんが抱けば、すぐに母乳を欲しがるようなそぶりをする赤ちゃんが多くて、おかあさんは母乳が足らないのか、と心配し、なかにはあわててミルクを足す人もいますが、ちょっと待って。

 赤ちゃんは生まれてすぐにお母さんだけはしっかり認識しています。お母さんがおっぱいをくれる(持っている)人、ということも良く知っています。おっぱいは赤ちゃんにとって食料でもありますが、最初のおもちゃでもあり、精神安定剤でもあります。おっぱいをくわえている、ということで赤ちゃんは一番心が休まるHAPPYな状態になれることを知っています。

 だからおなかが空いていなくても、お母さんが抱けばおっぱいを求めます。そんなときはくわえても真剣には吸いませんし、すぐ飲むのを止めてしまったり。ですから、約3時間前後に20分、またはそれ以上しっかり飲んでいて、体重も増えているし、顔色もよく、唇もしっとりして皮膚につやと弾力があるなら、母乳が足らないことは決してありません。

 甘えて欲しがるときはくわえさせてもいいのですが、しょっちゅうでは疲れますから、てきとうに散歩したり、あやしたりしてごまかしてもかまいません。赤ちゃんはとてもおりこうですから、おばあちゃまやパパ、他の人が抱くとおっぱいが無いのはわかっていますので、そんなときは求めません。家族の人にタッチ交代するのもいいでしょう。

 授乳は集中してしっかり飲まさなければなりませんから、授乳間隔を2時間は最低空けて与えるようにしてください。また、同時期、最初は硬く張っていたおっぱいが張りにくくなり、柔らかく、元のおっぱいに戻ってゆきます。張らないから出ないのではなく、乳腺が十分に開通し落ち着いてきて、飲む赤ちゃんとお母さんの作るバランスも完成してきたから張らなくなります。

 柔らかいおっぱいは、赤ちゃんが吸うと同時に新鮮なミルクを作り出し、いつでもできたてを飲むことができるようになっています。赤ちゃんの飲み方が上手になってくれば、最初は何十分もかかっていたのに、左右20分前後であっさり終わってしまう赤ちゃんもいるでしょう。でも心配は要りません。短い時間で力強くたくさん引き出せるようになっているのですから。

 赤ちゃんは毎日、毎日それぞれの子がそれぞれのペースで成長しているのです。

 赤ちゃんは自分では動けず、話せず(大人の言葉を)ですが、その分大人には無い、超感覚的なものが備わっていて、単語としての理解はできなくても言葉に込められている感情を体中でキャッチします。植物や動物を愛情込めて優しく言葉がけしていれば、美しく花開いたり、おだやかに健やかに成長するのと同じく、赤ちゃんも周りの雰囲気、言葉に込められた感情を理解しています。周りがゆったりと穏やかであれば、赤ちゃんは安心して落ち着いていられます。逆に優しい言葉を使ってもおろおろしていたり、いらいらしていたりしては赤ちゃんも不安になったり神経質になったりしてしまいます。

 授乳にも慣れてきたお母さんが、おっぱいをくわえさせたまま、他の人と話に夢中になっていたりTVや本を見ていたりの「ながら授乳」をしていると、おっぱいを飲んでいる赤ちゃんが怒ったり、乳首を引っ張ったり、離したりする経験はありませんか? 赤ちゃんはお母さんの気が自分に向いていないのをちゃんとわかっていて抗議したりするのです。

 忙しい毎日の中での授乳時間は結構頻回で手間取るかもしれませんが、この時間は赤ちゃんとお母さんだけのマンツーマンのスキンシップの時間です。そしてこんなに密接な時間は長い人生の中のわずか1〜2年しかありません。このあとは子供たちはどんどん親から離れて歩いてゆきます。こんな貴重な時間をゆったりと楽しく過ごしてあげてくださいね。