MOM--Japanese Family Support Organization
vすくすく赤ちゃん(6)

 赤ちゃんの聴覚は意外と早く発達していて、実はおなかにいる6ヵ月ごろには音を感じることができるようになり、8ヶ月ごろにはおなかの外の音などを聞くことができるそうです。ですから赤ちゃんはお母さんや周りの人の声、ほかの音を一生懸命聞いているのでしょうね。

 前回、視力の発達には日常の「見る」ということがとても重要と述べましたが、聴覚もまた同じく、「聞く」ということが大切なのです。いろいろな音を聞くことによって乳児の聴覚は発達し、脳細胞を発達させてゆきます。

 この「聞く」ということはもうひとつ、とても重要なことが関わっています。それは言語の発達と密接な関係があるということ。周りの言葉を毎日毎日絶えなく聞き続けることによって、乳児は言葉とその意味を体全体で習得し、蓄積し、発声の発達とともに言葉の発語へとつながってゆきます。

 聴覚に問題があると、音を聞くことが出来ないため、自分の発声音も聞くことができず、そのため言葉を発声することが出来なくなります。そのままでは、最終的に声帯に異常がなくてもうまく話すことが出来なくなってしまいます。昔、幼いときから耳が聞こえない人は話せない人が多く、聾唖と言う二つの障害をもってしまうというのがほとんどだったのはこのためであったのです。

 現在は医学も発達し、聴覚異常も早期発見が可能となり、優秀な補聴器や数々の治療法、発声のための特別な学習方法など多くの手段が発達してきて、聴覚に問題のある場合のサポートがとても良くなってきています。

 聞く、ということは赤ちゃんにとってとてもとても大切なもの。おなかにいるときから積極的に話しかけてあげて下さいね。赤ちゃんはすぐに答えたりしませんから、わかっていないように見えますが、言葉のもつ意味を体全部で受け取って感じています。

 国際結婚の場合、2ヶ国語で話しかける家庭もたくさんあると思います。赤ちゃんが混乱しないかしら、と心配される方もいますが、そんな心配は無用です。どちらが赤ちゃんにとって第1言語になるかはわかりませんが、気にせず、どんどん語りかけてください。 このような家庭の場合、赤ちゃんの発語が少し遅めのことが多く見られます。でも大丈夫。ちゃんと赤ちゃんは聞き分けて覚えます。

 言葉を自分から真似て話そうとしだすころからは、物の名前や表現など、最初に覚えた単語が先に出てくるようです。その場合、時に2ヶ国語が混ざり合った話し方になることがありますが、ご両親はそれぞれの言語をはっきりクリアに話すようにしてください。大人が2ヶ国語を混ぜて話すようなことはしないで。

 家庭に長くいる乳幼児期は、比較的長く接しているお母さんの言葉を優先的にはなすことが多いようですが、4〜5歳になり現地の学校に行くようになあると現地語のバリューがぐっと増え、使っていた言葉がひっくり返ってしまうことも多く見られます。

 このような場合もあわてず、もし、2ヶ国語を維持したいなら、常に家庭では両方の言語をきっちり分けて話し続ける努力が必要です。どうしても日常生活で多く時間を取ってしまう言葉に偏っていってしまいます。でも、焦ったり、怒ったりしないで話し続けてゆくようにしましょう。

 次号では、視覚と聴覚の簡単なチェック方法をおはなしします。