MOM--Japanese Family Support Organization
vすくすく赤ちゃん(5)

 生まれてすぐの赤ちゃんは、一見自分で動けない、泣くだけのお人形のようですが、体の中ではものすごい勢いで発達成長をしています。

 たとえば、視力。赤ちゃんの目はあまりよくは見えません。しかし、おなかにいるときから光に対して反応することがわかっています。生まれてすぐの赤ちゃんの視力は0.01くらい、全体にぼんやりしている感じですが、もちろん、近くのものが動くことや、光の強さはわかります。

 赤ちゃんは目はよく見えなくても生まれてほどなく、自分のお母さんを認識します。赤ちゃんはお母さんの顔についているの目の位置をはっきりと認識し、さらににおい、体温、心拍数などでいち早くお母さんを知るのです。ですから、赤ちゃんを抱くとき、語りかけるときはできるだけ赤ちゃんの目をしっかり見つめて話してあげるといいでしょう。

 新生児は鼻が低く根元が十分に発達していないため、目の間が広く、白目の内側が見えないため斜視のように見えて心配される方が多いのですが、これは問題ありません。

 2〜3ヶ月ころになると視力は0.03〜0.04くらいに上がってきます。焦点もしっかりしてきて、動くものを目で追ったりできるようになります。あやしてくれる人としっかり目を合わせるようになってくると、表情も一段とかわいくなってきます。6〜8ヶ月ころで0.05〜0.08くらいになり1歳ころで0.2くらいになります。

 赤ちゃんの目は毎日の生活の中でどんどん刺激を受けて視力を発達させてゆきます。私たちにとってなんの刺激にもならない室内が、実は赤ちゃんには毎日のように変わる刺激になります。昨日より今日、今日より明日と毎日赤ちゃんの脳細胞は発達し、視力も伸びて、たとえ同じ環境であっても発達するごとに新しい情報を与えられてゆくのです。字を読めないときに絵本を見るのと、読めるようになって絵本を見るのとでは、入ってくる情報が格段に違います。それと同じことを赤ちゃんは毎日行っているのです。

 目はものを見続けていないと視力が伸びません。赤ちゃんの目を長時間おおってしまったり、暗い部屋などに入れっぱなしにして刺激を与えないでいると視力の発達は止まってしまいます。そのため、弱視や、時によって失明することもありえるのです。

 新生児だからといって、いつもおっぱい以外は暗い部屋に入れて寝かせるように気を使う方もいますが、むしろ、日常の生活のまま、朝と昼は明るく、にぎやかでもよし、夜は暗く静かに、でかまわないのです。赤ちゃんには環境に適応する能力もあり、眠ければ、たとえうるさくても明るくても眠るものです。周りが神経質になりすぎると、かえって赤ちゃんも神経質になって、小さなことでぐずったりしやすくなります。

 聴覚は胎内でも早く完成して発達しています。すでにおなかの中で家庭の雰囲気を味わっていますから、あまり気にせず、おおらかに、赤ちゃんと暮らしてゆくといいでしょう。

 目の内側には鼻涙管がありますが、赤ちゃんの鼻涙管はとても細くて内腔が狭いため、詰まりやすく炎症を起こしやすいので、注意が必要です。毎日、きれいなお湯か水で絞ったタオルで目の内側から外に向けて拭いて汚れを取ってあげてください。一度拭いた面でもう1度拭いたり、外側から内側に逆に拭いてしまうと汚れを鼻涙管に戻すことになり、感染の原因にもなりますから気をつけてください。しょっちゅう目やにが出る、片方しか涙が出ない、などは鼻涙管の詰まりや感染が考えられるので受診してください。

 次回は赤ちゃんの聴覚についてお話します。