MOM--Japanese Family Support Organization
vEnjoy マタニティ (7)
マタニティライフもいよいよ終わりが近くなりました。今月は母乳育児の話です。
母乳は赤ちゃんにとって究極の栄養であり薬であり、はたまた母子の深い絆でもあります。
1歳過ぎの離乳期まで母乳ですめば経済的にも楽、手間もかからずとても便利ですが、どんな事情から混合やミルクのみになるかはわかりません。かりにミルクで育っても、抱っこして授乳してやるという1対1の母子タイムを大切にしていれば、何ら問題はありません。現代のミルクは母乳に近く、また、成分的にも優れていますから。でも、赤ちゃんが生まれた直後、母乳を作り始めて数日間の母乳にはミルクでは補えない特別の価値があります。それは、初乳と呼ばれる初期のとろりとして黄色い母乳に含まれているたくさんの免疫物質です。お母さんの体内から赤ちゃんに運ばれるこの免疫初乳で、生まれたばかりの体力のない赤ちゃんが、外界の雑菌から守られるのです。母乳が赤ちゃんのおなかを十分に満たせるように順調に出るには、早い人で2〜3日、普通1週間以上かかります。でもどんなに少なくても、この産後数日間の初乳は赤ちゃんにとって大切な薬ですから、しっかり吸わせてあげましょう。
母乳は赤ちゃんが吸う、という刺激で作られます。量が少なくても決してあきらめず2〜3時間おきに片方5分から数分吸わせてもう片方に交替しながら2往復、最高で30分くらいを吸わせます。母乳が十分でないと赤ちゃんは水分不足になりますから、母乳を吸わせたあと、ミルクや砂糖水を少し足してあげます。毎日時間おきに吸わせていれば、ほとんどの場合母乳はたくさん出てくる様になりますから、母乳だけで育児してゆけます。
母乳をたくさん出すために妊娠中から注意した方が良いことはなんでしょう。まず妊娠後期になると急激に乳房が発達してきます。発達過程の乳腺はとてもデリケートで傷みやすいので強い刺激を与えない様にワイヤーなどの入っていないソフトでゆったりしたブラジャーをつけましょう。胸を締め付けるような衣類はだめ。背中を伸ばし、胸筋をひろげましょう。腕を上に伸ばしたり左右に広げて胸を大きく広げる体操をしましょう。
妊娠後期に入ったら、まず乳首のお手入れを始めましょう。1日数分、乳首を指でつまむ様にして前につまみ出す様に引っ張ります。時折左右にねじる様にして引っ張ります。これは乳頭の乳口を開きやすくします。赤ちゃんの乳首を吸う力はとても強く、多くのお母さんが吸われ始めに乳首を痛めてしまいます。乳首を引き出す事は吸いやすい乳首を作る上でも大切ですが、乳首を強くする目的もあるのです。乳首を引っ張っていると乳首の先に白いカスのようなものが出てきますが、これは乳口に詰まった汚れですからタオルで軽くこすって洗い流してください。乳首が小さかったり引っ込みがちの人は、特に毎日乳首を引っ張り出す様にしてください。早い人で、出産前から水のようなものやお乳が出てくる人がいますが、その場合、無理に絞らず軽くぬぐうだけにしてください。乳首に刺激を与えているとおなかが張ってくることがあります。おなかが張ったらすぐにやめてくださいね。余談ですが、母乳を作るホルモンは同時に子宮を収縮させる働きもあります。そのため乳首の刺激からおなかが張ったりするのです。妊娠後期の性生活も乳房への過度な刺激に気をつけて、おなかが張りがちなときは控えましょう。